女の人のその後

「女の人のその後」 私たち姉弟はしばらくその焚き火遊びに夢中だった。 「これ燃やしてもいい?」 一応私は、その女の人に、燃やしてもいいかどうかお伺いを立ててから、そのへんにあるガラクタを燃やさせてもらった。 「いいよ」 「これも燃やしてもいい?」 「いいよ何でも燃やしてもいいよ」 そんなやりとりをしながら、ありとあらゆるものを燃やさせてもらったような気がする。

でも、そのうちその女の人はいなくなってしまい焚き火もできなくなった。 のちに母から聞いて知ったのだが なんでもその人は、親戚の人に連れていかれ、強制的に入院させられてしまったらしい。 「あれ以上ほっといたら家の中のもんみんな燃やしてしもて燃やすものなくなったら家まで燃やしかねんかったらしいで。あーこわーこわい話しやな?」 母がそう言って身震いしていたことを覚えている。 事情をまだよく飲みこめなかった当時の私は 「そうか。あの女の人なんでも燃やしてしまう病気やったんや それで病院に連れて行かれてしまはったんや」 ずいぶんと長い間そんなふうに思っていた。